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Linkshare ベストレビュアーコンテスト2007 特別賞をいただきました。ありがとうございました。

受け皿考。- どんな人にも受け皿は必要だから -

「冷凍庫から牛スジ出しておいて」と、ウチのメインシェフが言う。
明日は牛スジのカレーかスープだ♪ 大好物だ♪
つい食べ過ぎちゃうけどいいのだ♪ ダイエットもお休みだ♪

牛スジの受け皿

翌朝。
コーヒーを淹れにキッチンに行くと、解凍された牛スジから血のような液体が受け皿のパレットに流れていた。

+ + +

アトピーがひどくなりはじめた頃、サハラはある皮膚科医を訪ねた。

「つらいことを誰かにグチってみてはどうですか」
「グチっても体は楽になりません」
「あなたの周りにいる人たちは、あなたに何かをしてあげたいと思っています。話すだけでは病気は治りませんが、周りの人にあなたの状況を知らせることで状況が改善するかもしれません」

「周りに言っても分かってもらえないと思います」
「周りの人たちは、とても心配していますよ」

自分の体がつらいのに、周りの心配までケアしなくてはならないのかと気が重くなった。あの頃つらかったのは自分だけじゃなかったと分かるのは、この会話をしただいぶ後のこと…。

その皮膚科医には、サハラを心配する友人の紹介で行った。サハラはあまりグチを言わない性質だった。嫌ならやめればいい…、当時サハラは自分の疑問にそう応えていた。やめられないなら、グチなど言わずにやるだけだ。そう思っていた、あの頃。

診察が終わり帰りかけた時、皮膚科医はエレベーターホールまで追いかけてきて言った。「あなたのようにがんばりすぎる人が、これからたくさん出てきます。その時、がんばりすぎた先輩として、あなたから伝えてください。あまりがんばりすぎないようにと。この病気は良くなるから大丈夫ですよ、と」

+ + +

解凍された牛スジの血を受け止めるパレットを見て、
10年以上前の会話を思い出した朝。
誰でも受け皿を必要としている。
そして誰かの受け皿になろうとしている。


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